「ストレスチェック」とは、ストレスに関する質問票(選択回答)に労働者が記入し、それを集計・分析することで、自分のストレスがどのような状態にあるのかを調べる簡単な検査です。
「労働安全衛生法」という法律が改定されて、労働者が50人以上いる事業場では、2015年12月から、毎年1回、この検査を全ての労働者※に対して実施することが義務付けられました。
※契約期間が1年未満の労働者や、労働時間が通常の労働者の所定労働時間の4分の3未満の短時間労働者は義務の対象外です。
ストレスチェックをする際には、下記の3つの領域に関する質問が行われます。
- 職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目
- 心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目
- 職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目
3つの領域の詳細は、下記の通りになります。
ストレスの要因は、本人が仕事でどれくらいのストレスを感じているかを確認します。ストレスの要因としては以下のような質問があります。
- 非常にたくさんの仕事をしなければならない
- かなり注意を集中する必要がある
- 高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ
- 勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない
- 私の職場の雰囲気は友好的である
- 私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、換気など)はよくない
- 働きがいのある仕事だ
心身のストレス反応は、ストレスで心身にどういった反応が起きたかを確認します。心身のストレス反応としては、主に以下のような質問があります。
- 活気がわいてくる、元気がいっぱいだ、生き生きする
- 怒りを感じる、内心腹立たしい、イライラしている
- ひどく疲れた、へとへとだ、だるい
- 気がはりつめている、不安だ、落着かない
- ゆううつだ、何をするのも面倒だ、物事に集中力できない
- 気分が晴れない、仕事が手につかない、悲しいと感じる
- めまいがする
- 体のふしぶしが痛む、頭が重かったり頭痛がする、首筋や肩がこる、腰が痛い
- 目が疲れる、動機や息切れがする
- 胃腸の具合が悪く、食欲がない、便秘や下痢になる
- よく眠れない
周囲のサポートは、自分の回りの同僚や上司、家族等にどれほどサポートしてもらえているかを確認します。以下の4つの支援が項目として取り上げられています。
- 気軽に話が出来る人はいるのか?
- 困った時に頼りになる人はいるのか?
- 相談したら聞いてくれる人はいるのか?
- 仕事や家庭環境に満足しているのか?