歯周病は、日本人の歯の喪失をもたらす主要な原因疾患です。歯周病は、成人期において未だに有病者率等が高率であること、全身疾患や生活習慣との関係が注目されていること等から、より一層の歯周病予防対策の推進が求められています。そのため、生涯にわたって歯・口腔の健康を保つために、歯周組織の健康状態を検査して、結果に基づいた適切な指導を行い、日常的に自らが予防に努めることが望まれます。
歯周病検診は、疾病の発見のみならず、検診の実施により健康自立への意識を高揚させ、実践へ結び付けることにより快適な高齢期を迎えることを目的とするものです。
歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません)。
そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまします。
「特定非営利活動法人 日本臨床歯周病学会」
https://www.jacp.net/perio/about/
(2019年10月23日)
- 朝起きたとき、口の中がネバネバする。
- ブラッシング時に出血する。
- 口臭が気になる。
- 歯肉がむずかゆい、痛い。
- 歯肉が赤く腫れている。(健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)
- かたい物が噛みにくい。
- 歯が長くなったような気がする。
- 前歯が出歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた。食物が挟まる。
※上記の項目3つあてはまる
油断禁物です。ご自分および歯医者さんで予防するように努めましょう。
※上記の項目6つあてはまる
歯周病が進行している可能性があります。
※上記の項目全てあてはまる
歯周病の症状がかなり進んでいます。
「特定非営利活動法人 日本臨床歯周病学会」
https://www.jacp.net/perio/about/
(2019年10月23日)
歯周病は全身疾患(糖尿病、動脈硬化に伴う狭心症・心筋梗塞・脳梗塞)や妊娠との関連が解明されつつあります。
- 糖尿病の症状を悪化させます。
- 歯周病によって動脈硬化が進みます。そのことによって心筋梗塞・脳梗塞が増えます。
- 歯周病菌が口から気管支を通って肺に入り、肺炎を起こします。
- 歯周病は早期低体重児出産のリスクファクターとなりうる可能性が示唆されています。